光源氏と藤原道長

ずいぶんとご無沙汰だったのですが、見逃せないまとめ記事を見つけたので、久しぶりに投稿。

現代人も他人事じゃいられない平安貴族と糖尿病の関係について

藤原道長は最古の糖尿病患者と言われているという話は、聞いたことなかったので「え、そうなの?」と思いながら読み進めると、出るわ出るわ 元祖過労死じゃないかというくらいのネタのオンパレード。

これを見ると、それなりの年齢にはすでにやられてるっぽいので、紫式部が書いている時にも、モデルの彼はすでに糖尿病だったんだろうな、とか思うと、なんていうか、痛ましい。

ま、糖尿病というのは、現代の名前であって、当時それがどう思われてたとは分からないんだけど、彼のタフぶりと、ハードワーカーぶりを知らなかったということはないだろうなとか、いろいろ考えてしまいました。

光源氏の晩年というのは、小説の中とは言え、あまりきらきらしくも描かれておらず、かなりリアルだなーと思う描写などもあったのですが、その反面「藤原道長の晩年」というものに興味をそもそも持ってなかった。

むしろ、光源氏の晩年を思うと、紫式部には道長の晩年の状態は気づいてなかったと思いたいくらいなのですが、まぁそんなこともないでしょうね。紫式部らしい聡明な視線で、冷静に道長の「老い」を見つつ、源氏物語を書き上げたような気がしなくもないです。

あと、このまとめを見てしまうと、なんていうか宇治十帖の厭世観というか、私はそもそも別人が書いた説なのですが、ひょっとして紫式部が書いたのかも、とかアイディアだけはどこかに書きつけてあったのを誰かがノベライズしたのかも、とか、そんなことを想像しました。

藤原道長というと、権力者、絢爛豪華、そんなイメージが付きまといますが、元祖過労死と思うと、平安時代にまた違った見方が生まれるような気もします。