男の色気

今日、田辺聖子さんのエッセーを読んでいると「いい男」についての文章がありました。
「いい男がいない」という周りの女性に対して、田辺さんは「いると思うけどな」というお話だったのですが、その中で「色気のある男」ということについても触れられていました。

で、読みながら考えたわけです。

イマドキ、男の色気っていうと、どうしてもLeon的っていうか、ちょい悪とか、そういうイメージがないですか?
さもなきゃ、ダルビッシュ選手とか。
たしかに色っぽい。色っぽいよ!?
でも、と思うわけです。
色気って、そういうもの、なんでしょうか?

元々私がちょっと変わってるのかもしれない、という意見は置いておいて。
むんむんしてるだけが色気じゃないと思うんですよ。
だって女性の色気だって、そうでしょう?

グラビア系の色気むんむんは、確かに色気です。
でもほら、浴衣のうなじとか、そういうのも、色気じゃないですか?

もうちょっとぶっちゃければ、男だってそういうの、あると思うんですよ。

で、こっから源氏。原文を確認してないしちょっとうろ覚えなんですが、源氏の中に六条の御息所が「首細し」と源氏を評している箇所があるらしいです。
これも、男の色気ですよね。
でもこれが、たとえば「夕顔」が「源氏」を「首細し」と言ってもまったく色気はないとおもうんですよ。やっぱりそこは御息所だからこそ、で。
藤壺とかでもいいかな、と思うし、もしこれが源典侍だったら、途端にもっとエロくなるような気がしませんか?

色気というのは、対象を見る主体者の頭の中にこそ存在するのだと、そんなことを思います。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする