覚悟

今日、某大病院に行って来ました。

まぁ先生とは初めて会うわけで、最初にざくっと説明した後、どうですか? と言われました。
「分からないことはありますか?」
「どんな風に思いますか?」って。

「前の病院でもざっくりは聞いていたし、今はネットで調べられるし、ブログやってたら、経験のある方や病院関係の方から教えていただくこともあるし、ほぼ聞いてた範囲、想像していた範囲なんで、大丈夫です」って言いました。
途中から病棟の看護師(あとで聞いたら、同い年でした)さんが一緒にいてくれました。

先生の説明が終わった後、HLAの検査の為に処置室に。
それが終わって、無菌病棟なんかを見せてもらいました。

看護師さんには「すごく勉強してこられたんですね」って言われちゃったよ。
「そうですか?」「そうですね、先生に聞いておられる内容を聞いたら、『あぁ、この人は勉強してきたんだな』ってわかります」って言われました。

とりあえず、今私は「低リスク群」から「高リスク群」へと移った状態だということ。
骨髄移植をしない場合の、10年後の生存確率は、30%だということ。

骨髄移植をする場合、繊維症は白血病のような「がん細胞」を持っているわけではないので(? というような言い方だったと思う)いわゆる「ミニ移植」で行けるということ。
そうすると、多くの人が悩む「前処置」のリスクや程度がすごく低くなること。
免疫系のリスクは通常の骨髄移植と変わらず、急性の、重篤な症状に陥る可能性は15%くらいで、うまくドナーさんの細胞が活躍できない可能性(生着不全)は、普通は5%くらいで、私の病気の場合は、それよりも少しだけ、そこのリスクが上がること。
一旦大丈夫になっても、慢性的に免疫の不具合が起きる可能性は50%、10%の人は移植自体が上手く行っても、その後の慢性的なGVHDで命を落とすくらいの危険な状況に陥るそうです。

結果。足していくと、移植が上手くいかない可能性(移植による命の危険性)は23.5%くらい?
23.5%では……この手術が、やってみないと分からない、という部分が多いことを考えれば……
先生も「五分五分」と言っておられました(看護師さんも、後ほど「先生に五分五分って言われたら、悩みますよねぇ。まだこっちにしなさいって言ってもらえた方が楽ですよね」と苦笑しておられました)

ただ、……急性のGVHD(免疫の不適合?みたいなものかな)にならなかった場合。慢性症状が出るのは50%で。重篤になるのは10%。

これを逆に読むと、移植して、とりあえず最初の段階で85%に入れれば(急性症状が起きなければ)。
その時点で、命の危険は10%まで下がる。
慢性症状は逃れられないかもしれないけれど(なんせ50%だから)、この手術による免疫系の「命の危険性」は、0.85掛ける0.9(生着不全を除く)で……

成功率、76.5(上の23.5の逆ですね)。

四捨五入したら8割。3割の生存率と、成功率8割だったら……
やっぱりこれに賭けるべきかなぁ、という数字になりました。

まぁまずはドナーさんが見つからないと仕方ないわけですが。
看護師さんが言ってたんですが、通常の臓器移植というのは、免疫を抑える薬を一生飲まなきゃいけない。でも骨髄移植は移植といっても、その薬を減らしていって、最終的には飲まなくても大丈夫になる(ことが多い)って。
「私たちはあくまでも立場として大丈夫です、とは言えない、どちらかと言えば『こんな危険もあるんです』ってことをちゃんと説明すべき立場にあるんで、患者さんからみたら『脅かしてる』『怖がらせてる』って時として思われるかもしれないんです、でも……乃亜さんは分かっておられるみたいだから、あえて言いますが、ちゃんと治って出て行く人の方が多いんです」って。
上のパーセンテージが本当なら、そうだよなぁって。

無菌病棟の壁には、骨髄バンクのポスター(夏目雅子さんのやつ)が貼ってありました。
今に白血病は怖い病気じゃなくなるかもしれない。
骨髄移植が、生きるか死ぬかの大変な手術から少しでも遠ざかる日がくるのかも知れない。
いや、多分今、確率で見れば、遠ざかりつつあるのでしょう。

10年後に、死ぬわけには行かない。30%です、と言われて、はい、そうですかというわけには行かない。

次は4月の15日に行ってきます。
それまでに腹を決めよう。

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