オオエバレーステイの夕(食)IRORIで「郷」コースをいただく

IRORI前菜

オオエバレーステイで二泊、そのうち一泊は、宿泊施設内にあるダイニングIRORIでいただきました。
このIRORIは、オオエバレーステイの1Fにあり、朝食もここでいただきますし、初日の夜に、このIRORIに隣接したバーでビールを一杯いただいていたので、分かった感じ(笑)になった状態で、二日目の夜を迎えました。

朝食の時は、お座敷でいただいたのですが、この日夕食が用意されていたのは、カウンター席。
カウンター席と言っても、コの字型になっていて、中で別途焼かれている食材などが見えるようになっていました。

目の前には、私用の炭がすでに置かれており、ほんのり暖かいです。

まずはビールと前菜

まずは飲み物です。昨日目をつけておいた、475ビールのペールエール。

最初席に到着したときには、上の写真のようでしたが、ビールが来るくらいには、お箸&スプーンとか、焼き網とかも来ました。ちなみにお客さんは、私以外はカップルが一組のみ。スタッフさんは、調理担当の方と、ホール担当の方が一人ずつ。贅沢です。

左に紙を折ったものがありますが、これがお品書きになっていました。
前菜は、八寸、ということでタイトル画像がその写真。一番上が菜の花のすり流し、左がフリッタータ、真ん中が鹿野地鶏とドライ無花果のワイン煮。右が味噌漬け玉子と下が焼き葱信太。

どれも美味しくて、すでにテンションブチ上がり。味噌漬け玉子とフリッタータが卵料理になりますが、味噌漬けの方は純和風だし、フリッタータは、多分粉チーズ(パルミジャーノかな?と思いました)が入っていて、味わいも正反対だし、面白い組み合わせです。

上下の野菜料理は、すり流しは、お品書きを見る前は「ビシソワーズかな?」と思っていました。さっぱり味に、菜の花のほんのりした苦みのある香りと味わいで、軽く、軽く。でもほのかにスモーキーな香りもする(何だったんだろう?)
焼き葱信太は、白葱と油揚げがやさしい味でやわらかく炊いてありました。

メインは焼き物

焼き物は、野菜とお肉は焼く前の状態で出てきて、目の前の炭で、自分で焼いて食べます。鹿野地鶏は、焼いたものにちょっとプラスして、お皿での提供。それから山女魚の味噌麹姿焼き。

肉と野菜

最初に出てきたのは、鹿野地鶏の4種盛。

左から、ムネ(蒸し?)とゴマソース、もも&柚子胡椒、せせり(たれっぽい)、ふりそで&塩。
4種類で、味付けが全部違うっていう所が、飲み心をそそります。
味わいも左から淡泊&マイルド、柚子胡椒でがつんと来たら、次はせせりで味わい深くジューシーに、ふりそでは塩でシンプルに。

このせせりのたれっぽいのが、いわゆる焼鳥のタレ味とは少し違っていて、醤油焼きっぽいんだけど、それはそれでちょっと違うし、何だろうな~ と思っていたら(ニンニクの香りもしていた)醤油麴にニンニクです、とのこと。
普通の醤油で焼いたものとは違う、なんか独特のコクというか、そういう味がしていました。

二つ目が牛肉。

鳥取和牛

お肉は鳥取和牛です。野菜は、エリンギ、葱、ズッキーニ、人参(上の写真の端に少しすでに網に載った野菜が写っています)タレが上の「セッティング」の写真に載っていますが、醤油と塩。お肉のお皿にわさび。

もも、サーロイン、トモサンカク、ミスジ、イチボと聞いたような気がします。イチボとトモサンカクの位置があやしい。目の前の囲炉裏の炭で自分で焼いて食べるのですが、これがまた、果てしなく美味しい。

これは赤ワインだ! ということで、八頭ワインの「甲斐ノワール」というのを注文しました。

色はあざやかなルビー色で、足もしっかり出ていて、香りは少したばこの葉っぽい(そういう香りがするものがある、と知っていましたが、実物で「これのことか!」と思ったのは初めてでした)香りがする、ミディアムボディの赤でした。

で、お肉が見て頂ければ分かるように、かなりサシの入ったお肉なんですよね。私元々は赤身派なんですが、炭で焼くとなったら話は別。……と思ってたら、不思議体験。普通炭って、遠火の強火かなと思うんですが(千屋牛とかも炭ではないけどそうだった気がする)ここは「近火の弱火」なんですよ。

遠火の強火だと、脂が落ちて、火から煙が出て、それがさらに肉を焦がし、縁がカリカリになったりするんですが、この近火の弱火だと、火はきちんと通るんだけど脂が落ちない。当然炎も立たないし、縁もカリカリにならない。
どうなるかというと、めちゃくちゃジューシーなまま、やわらかいまま、中まで火が通っていくんです。マジか。

長く焼けばひょっとして脂が落ちてきたりするのかなと思って、ちょっと長めに網の上に置いてみたりもしたのですが、まったく焦げてこず、脂も落ちず、火が通り過ぎてしまうんじゃないかという恐怖で結局引き上げて食べてしまいました。

好みはあるかも知れませんが、ジューシーさを味わうには近火の弱火もありなんだ! と勉強になりました。

日本酒ーーー

鶏と牛肉が終わったら、次は山女魚です。

正直「あの牛肉の後に、川魚?」って思いません? 私は思ったんです、けどね。山女魚、味噌麹漬焼きだったんです。

姿焼き。かぶと人参の浅漬けをお供に、しっかり焼かれていますよ。顔が獰猛。

と思ったらですね、こいつは味も獰猛でした。えっと、美味しいっていう意味で。旨みの暴力。赤ワイン少し残ってたけど、これは……日本酒も飲むしかない。
それまでの療養生活でも、お酒のOKが出てもかたくなに用量を守って来たけど、この日だけはちゃんぽん。3種類目、日本酒です。

しかも、原酒にしちゃいました(てへぺろ)
味のしっかりしたお酒じゃないと、山女魚に負けると思って。和牛の後に出てきても「旨みの暴力」って感じるほどの濃い味には、やっぱり原酒ですよ!!

あとはひたすら飲み倒す

で、その後は、茶わん蒸し。

あれですね、フランス料理のフルコースで、ソルベが出る感じ。

椎茸とふきのとうの天ぷら。

いや、ちょっと待って、めっちゃヘルシーな組み合わせのはずやのに、旨み強いし、これひょっとして日本酒じゃなくて赤ワインでは? と思って待機させていた(デザートのガトーショコラ用に取ってあった)赤ワインを復活。
合う~~~~~~ 厚さのある椎茸を、やわらかく天ぷらにして、塩オンリーなのに、どうしてさっぱりめの赤ワイン(ボリュームはある)に合うのか。椎茸のポテンシャル?

塩キノコごはんと大根の香の物、春菊と白ネギの味噌汁。

普通この時にはもう締めモードになるんだろうけど、日本酒が残っていたので、お塩を少しもらい、日本酒と共に。

デザートはガトーショコラといちご

二口ほど残しておいた赤ワインで堪能。最後にいちごをいただいてさっぱりと。

料理に合わせてお酒を飲み倒す、最高の夕食となりました。おまけにめちゃくちゃ勉強になったというか、開眼した。美味しかったです。
ごちそうさまでした!

本日もお読みいただきましてありがとうございます。

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如月 ローズ
文章も書く、ソムリエ料理研究家
岡山県のスーパーマーケットで販促のお仕事をしています。社内での講師を中心に酒と食の楽しさをお伝えしています。
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