日本三大船神事 松江のホーランエンヤを満喫してきました 4 船のあれこれと陸行列

陸行列 馬潟

さて、ホーランエンヤの記事も最終。
櫂伝馬船だけでなく、その前後のお話です。

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先導船

当日、かなり早くからいい場所を陣取り、待つこと数時間。
歓声とともに最初に姿を見せたのは、先導船でした。

先導の神能
最初に現れたのは神能の船

この写真は、「第三神能船」という幟でした。
第一神能船は、白い服を着た巫女さんのような方、神職さんのような方が乗っておられ、第二神能船に、二人、烏帽子に黒と金の装束、幣を持った方が乗っておられ、第三がこの船です。

写真だと見づらいのですが、この第三神能船の前の人(というか、面をかぶっておられるのですが)は先輩たちも
「スサノオかな」
とか、ざわついていました。実際、剣らしきものが、きらり、きらりと光って、遠目にも勇壮な感じ。

先導役の神能の船
三艘並んだ姿はこんな感じでした

「ここらで神能言うたら、佐陀神能じゃろ、先導で来とるんかな」
という会話があり、「調べてみなさい」と言われたので帰宅して調べたら、やはり佐陀神能が先導役、ということだったみたいです。

松江に十年以上住んでいて、佐陀神能のことはもちろん名前は知っていたんですが、実物を見たことがなく、しまった! と思った一瞬でした。
こういう時に普段から色々なことを学んでおくと、見えるものが違うんだろうなぁと痛感しますね。ということで、次に松江に行ける時間が取れた時には、頑張って寄ってみようかなと思っています。

橋をくぐる

さて、この神輿船、櫂伝馬船、そしてもちろん先導船も松江市内を流れる大橋川を上ってきます。大きな橋がくにびき大橋、新大橋、松江大橋、宍道湖大橋と4つあり、その橋で区切られた三つのエリアで櫂伝馬踊りを披露していただけます。

で、その、橋。当然ですが、高さがあります。櫂伝馬船のあの装飾、そう、あれは橋をくぐるときには、倒してくぐるんです。

大御崎の船が、柱を倒している所

うまく倒している所が撮れていました。
この倒す作業も、全員が一丸となって倒す船、剣櫂、采振りが静かに踊り続けて、それ以外の人たちが倒している船、剣櫂、采振りは踊っていないけど、ホーランエンヤの掛け声だけは途絶えさせない所、と色々あり、カラーが出るものだなぁと思ったり。

綺麗に倒した所

綺麗に倒したところがこちらになります。

この写真を加工していて気づいたのですが、この写真の剣櫂の方の左後方に見える船、神能船ですね。先導でぐるっと回った後、一旦大橋の下にずらっと並んでいたので、そのままそこで待つのかなと思っていたのですが、この時間にここに写ってるということは、船団が回るときには一緒に回っておられたのでしょう。

当日はかなり暑かったので、大変だったと思います。

陸行列

そして、ホーランエンヤ、松江大橋と宍道湖大橋の間で2周した後は、陸に上り、城山稲荷神社へ最後登られて、そこで舞をされますが、その大橋川から城山まで、が陸行列となります。

15時に松江大橋北詰を出発ということでしたが、いろいろな情報を集めると、ちょっとだけ早めに出発し、途中のスピードを変えて調節をしたみたいでした。

先導はこちらも神能
行列の先導役は、ここでも神能の方たちです

最初に姿が見えたのは、先ほどの先導役だった佐陀神能の方たち。
船の上では遠目だったのでそこまで思いませんでしたが、陸上で生で見ると(?)ものすごい迫力です。

神輿も船から乗り換え
神輿が続きます

実はこの松江城山稲荷神社、一度本当にお世話になったことがあったので(もちろんその時にはきちんとお礼参りも行なっていますが)「本当に本当にあの時はありがとうございました」と改めて手を合わさせていただきました。

五大地の方が最後に続きます

そして最後は、櫂伝馬船の方々が、徒歩で上がります。
剣櫂の方とか、本当にすごい迫力でした。すぐ目の前を通っていくんですよね。

順番は、船と同じで、馬潟が最後です。

馬潟の行列
子どもたちの笑顔がまぶしかったです

みなさん、疲れが見える中(本当に暑かったので、スケジュールが少し短縮されたくらいです)、この馬潟の子供さんの笑顔が、私の今回の写真の一番でした。
なんだか、晴れがましく、疲れてるんだろうけど、楽しんでるんだろうな、という感じが伝わってきませんか?

今回のホーランエンヤ、先輩たちの色々な知識を聞きながら、前日に裏話なども聞かせていただいてみることが出来たのは、本当にラッキーでした。
そしてあらためて、まだまだこういう文化が残ってるんだなぁということに、すなおに「すごいな」と感じたり。私自身としては、もっと色んなことを勉強しておけば、きっともっと楽しめたのに、という気持ちとか。

そういうこともひっくるめての、とてもいい体験になったし、感動をいただきました。次は十年後。ホーランエンヤが、そして私がどんな風になっているかは分かりませんが、次回も必ず見に行こうと思いました。

本日もお読みいただきましてありがとうございます。

如月 ローズ
文章も書く、ソムリエ料理研究家
岡山県のスーパーマーケットで販促のお仕事をしています。社内での講師を中心に酒と食の楽しさをお伝えしています。
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